株式会社NOKIOOではフルリモートで業務にあたるメンバーも少なくありません。チームにフルリモートで加わる、組織にフルリモートで加わった時、日夜質問を沢山してくれるメンバーがいます。
本人は、「私、聞きすぎですか?」と心配しますが、「いい!質問最高、どんどんして欲しい!」というのが、チーム内の本音です。今回は「質問責任と説明責任」という観点から、「質問をする」ということについて、考えます。
目次
- 質問の効能
- よく分からない、うまく言語化できないを放置しない
- 答える側にもメリット満載
- チームのために質問する責任がある、答える責任がある
- 参考書籍について
- Voicyチャンネル「小田木朝子の 今日のワタシに効く両立サプリ」ご紹介
質問の効能
- 仕事をしている中で背景を聞きたくなる
- そもそもの理解が追いつかない
- この目的は何か?
こういった素朴な疑問や、モヤモヤ、よく分からないクエスチョンを「質問」の前提としていきます。また「質問をする」というと、部下が上司に聞くというイメージが多いのではないでしょうか。そのケースだけではなく、メンバー同士、先輩から後輩、新しいメンバーや既存メンバーといった状況ではなく、あらゆる角度から、双方向に交わされる質問をイメージしましょう。
まず一つめに考えたいことは、質問を沢山することには、相手の時間を奪うことなのか、それとも迷惑なのかという点です。
NOKIOOでは、「質問の効能」と言えるほど、質問をすることが業務において効果があるとしています。
様々なメンバーで構成されるチームの力を、いかに短期間で最大化させるか、これが目指すことの一つめです。さらに、一人ひとりのメンバーが、持てる力をいかに最大限発揮できる状態を作る、これが目指すことの二つめです。
この二つを目指した場合、「質問」という言い方がされるような、モヤモヤや疑問を仕事の中で放置したとき、放置しなかったときで考えると、歴然です。
- 蓋をしたり、放置したり、あとで聞こうと先送りをした場合にどうなるでしょうか。
- 解消されない時間のうちに、本来であれば本質的に考えるべきことを考えられない
- 適切な仕事のアウトプットができない
- モヤモヤを抱えたまま業務に当たろうとしたためモチベーション下がる、結果的にパフォーマンスが落ちる
こういったケースから、放置したり、あとで聞いたり、一旦蓋をするというのは、本人にとって良くないだけでなく、チームにとってもロスであると言えそうです。モヤモヤを感じた時に聞く、すぐに聞くことで、こういった状況の回避に繋がります。
よく分からない、うまく言語化できないを放置しない
「自分が今分からない内容をはっきりと掴めていない状態や、その疑問をうまく言語化できてない状態がある」、こういうケースではどう考えればよいでしょうか。
この状態こそ放置してはいけない最大のケースです。放置してしまうと、本当に業務が進まなくなり、スピードも落ちます。もしかしたらこの「よく分からない」というところに、本当に考え、整理しなくてはならない事象が潜んでいる可能性もあります。そのため、こういった状態のときは自分一人で抱え込まず、この状態をうまく言語化するために、仲間を巻き込んで壁打ちをすことが大切です。
答える側にもメリット満載
そして、さらなる質問の効能として、答える側にもメリット満載だということです。こうやって疑問をぶつけられ、それに答えたり考えたりすると、気付けなかったことに気付けることが多々あります。 課題、ひらめき、様々ありますが、疑問をぶつけられたことによって
- そういえば詰め切れていなかった
- 確かに今までこれを常識だと思ってやってきたが、固定概念だったかもしれない
- 惰性で続けてきていたのではないか
疑問への解を言葉にして伝えようとすることで、答える人も整理をすることができ、考えがシャープになる。これが、質問の答える側の効能です。質問をされ答えるというと、そこに時間が生じます。質問に答えることで、提供する時間以上のメリットが答える側だけでなく、チーム全体にあるのではないでしょうか。
チームのために質問する責任がある、答える責任がある
質問をする事で相手の時間を奪う、迷惑なのではないか、というこの考えをなくしていくことがスタートです。
では、質問をする事とは何なのか?まさにチームの仕事の精度を上げ、チームの成果の最大化に貢献することです。個人に置き換えると、素早く自分の力を最大限発揮できるようになることでもあります。
新しい仕事にアサインされたときや、新しいチームに加わるとき、一つ一つのミーティングや会議そのものも、一人一人が、私達はチームのために質問する責務があります。そして質問された人は、その質問に答える責務もあります。すなわち、疑問が浮かんだら質問をする責任がある。質問をされたら、きちんと向き合って答える責任がある。この双方向のやり取りそのものが仕事と言えるのではないでしょうか。
今回は「質問」そのものの大切さやチームへの効果についてお届けしました。質問をベースに、仕事の中でメンバーと対話をして問題に気付けたり、新しいアイディアが浮かんだり。こんな意識や、共通認識を広げていきましょう。
参考書籍について
働く私たちの育休戦略
私たちの働き方は本当によくなったのか?
DX、SDGs、イノベ―ション、ダイバーシティ、女性活躍推進、エンゲージメント、エンプロイアビリティ……個々のキーワードや施策が自己目的化、「仕事ごっこ」化していないか?新しい時代へアップデートしていくために本当になすべきことを、累計25万部・問題地図シリーズの生みの親が集大成。一企業だけ、一部門だけ、一個人だけの努力では成し遂げられない価値創造へ踏み出すための、変革の教科書。
小田木 朝子
株式会社NOKIOO 取締役/経営学修士
ウェブマーケティングの法人営業などを経て、NOKIOO創業メンバーとして参画。教育研修事業担当役員。2011年、中小企業診断士資格取得。2013年、自身の経験を活かし女性の社会参画支援事業『ON-MOプロジェクト』を立ち上げ、会員6,000名を超えるネットワークを育成。2016年12月『一般社団法人 育勉普及協会』を設立。2020年、オンライン教育サービス『育休スクラ』を立ち上げ、経験学習による人材開発・オンラインを活用したキャリア開発とアクティブラーニングを法人・個人向けに提供。グロービス経営大学院修了。
著書「人生の武器を手に入れよう!働く私たちの育休戦略」。
●音声メディアVOICYで「今日のワタシに効く両立サプリ」配信中 https://voicy.jp/channel/1240
●アクティブ・ブック・ダイアローグ®認定ファシリテーター
Voicyチャンネル「小田木朝子の 今日のワタシに効く両立サプリ」ご紹介
「仕事も家族も自分も大事にしたい。」そんな私たちが、日々起こる変化に向き合い、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を配信します。
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