イシューの置き方で仕事の成果が変わる〜質の高い仕事について考える〜

実践&事例


株式会社NOKIOOでは、組織としてこのイシューを磨き上げることを強化し、コミュニケーションを行う上でのベースの思考フレームワークや、言葉合わせを行うために、ロジカルシンキング研修を取り入れ、メンバー全員が受講をします。
質の高い仕事とは何でしょうか?この問いを考えるキーワードが「イシュー」です。今回は、本質的な問いから、どう仕事の成果に繋げるのか、そんなテーマでお届けします。

目次

  1. 成果そのものも変えてしまうイシューとは?
  2. イシューの置き方で仕事の成果が変わる
  3. まとめ
  4. Voicyチャンネル「小田木朝子の 今日のワタシに効く両立サプリ」ご紹介

成果そのものも変えてしまうイシューとは?

イシューとは、本質的な問いのことです。目的を抑え、今何を考えるべきなのか、何に答えを出すべきなのか、これを問う問いです。注意点は、自分として考えたいことや考えやすいことではなく、あくまでも今考える出来事を指します。

“常に何かテーマを持って考えています”とは思いませんか?日常生活の中で、なんとなく考えていることや、なんとなく自分で勝手に思い込み、解釈をしながら考えて進めていることはないでしょうか。そんな時に、少し立ち止まり、イシューは何かを意識する。そして、このイシューが正確に設定できているかどうかを考えることで、仕事の効率も質も成果も大きく変わります。改めてイシューとは、今何を考えて何に答えを出すべきか、このための問いのことです。

例えば、朝食について考えてみましょう。朝食は何を食べようかという漠然とした問いではなく、イシューの精度を上げるとこのように考えることができます。

  • 今日の仕事のパフォーマンスを最大化するために何をどれだけ朝食べるべきか
  • 月曜日に子どもが元気に学校に行くための朝食は何か

目的によって、今何を考えて何に答えを出すべきかが変わるので、当然このイシュー設定がうまくできるかどうかで、結果や成果が大きく変わります。

そして、誰しもが質の高い仕事をしたい、限られた時間の中で成果を上げたいということを考えるのではないでしょうか。 そんなときは、なんとなく前提起き、方法や手段から考えるのではなく、イシューの精度を上げることに関心と力を注ぐことで、結果として本質的なことに時間を使え、方法や手段の精度も上がっていき、結果成果も大きく変わっていきます。

イシューの置き方で仕事の成果が変わる

イシューの置き方で仕事の成果が変わる


まさにこのイシューの設定の仕方で仕事そのものが変わるという、NOKIOOの事例をご紹介しましょう。

事例の主人公「Mさん」
育休復帰から2ヶ月の、ディレクター

Mさんは育休復帰後、チームの製作の工程管理を担うことになりました。受託開発チームに所属しており、様々な案件が横断的に進んでいます。この案件を横断し、チームメンバーのリソースの管理や、スケジュールや納期の管理をすることが主な業務です。 チームとしての課題は、関わるメンバーごとに工程管理や、ディレクションのやり方が違う点にありました。これまでは個々人が管理するというスタイルでしたが、これだと全体把握が難しい上に、案件進捗や、生産性そのものにばらつきが出てきてしまう。そのため、業務プロセスを統一し、全体管理が出来る人を置こう、それがMさんの役割とし、テーマに向き合っていました。

このシーンに対し、どんなイシューを置いて進めますか?イシューの置き方によって色々なケースを考ることができます。業務プロセスを統一し、管理ができるようなチームの形を作ってく。やるべきことが明確に見えているので、まず一つ目のイシューはこのように設定をしてみます。

イシュー1:全体で管理しやすい業務プロセスをどのように設計するか

ポイントは、このイシューは管理が必要であるという前提に基づいて立てられた点です。管理が必要だという話なので、このイシューの立て方で問題が無いように見える一方で、こんなイシューの立て方もできるのではないでしょうか。それが2つめのイシューです。

イシュー2:管理を最小限にするという前提を置き、管理最小限の業務プロセスをどのように設計するか

イシュー3:管理最小限ではなく管理不要にすることを前提に起き、管理せずともメンバーが自走できる業務プロセスをどのように設計するか

いかがでしょうか。設定する前提によって、イシューの立て方が変わっていきます。さらに、目指す目的が管理不要の業務プロセス設計だったとすると、そもそもイシューそのものが、メンバーひとりひとりのセルフマネジメント力を磨くにはどうしたらいいか?このような可能性もあります。

もし何も考えなければ、管理が必要でそのための業務プロセスを作るといって、最初のイシューに意識せずに飛びついてしまいます。そもそも何を考える必要があったのかという点を深ぼっていくと、管理を最小限にするというゴールを目指すのか、そもそも管理不要にするというゴールを目指すのかによって、イシューそのものや、イシューを起点にした仕事の内容も変わっていきます。

まとめ

最大のポイントは、とにかく言葉にして出し、それを一緒に仕事にあたるメンバーと共有し、これだというイシューを設定した上で仕事に取り掛かることです。何はともあれ、言語化が重要ということです。

この事例の中のMさんは、当時、管理のための仕事を自分はしなくてはならないとモヤモヤしていました。しかし、管理をするために仕事をするのではなく、最小限にしたり不要にしたりする。この業務プロセスを、新しくチームに作っていくと考えたときに、モチベーションは上がってきたと言います。

イシューを正しく設計するということは、仕事の成果も大きく変え、ときには働くモチベーションにまで影響を及ぼします。
イシューを適切に設計し、そのイシューについて同じ仕事に関わる人と合意形成をする。景色合わせ、認識合わせをすることが重要なのではないでしょうか。 質の高い仕事というのは、イシュー、つまり今何を考えて、何に答えを出すべきかを言語化し、精度をあげることと言えます。

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