[NOKIOOの実践集]リスペクティング行動~正しく期待し合い、正しく認め合う組織の基本行動~

実践&事例

リモートワークが一般化しコミュニケーションの取り方が激変したり、世代間の価値観ギャップが大きくなったりする中で、業務の生産性が下がってしまう、OJTで人材育成できないなどの声が聞こえています。
今回は、そんな課題に対して有効な「リスペクティング行動」の考え方、組織への定着に関する情報やノウハウをご紹介いたします。

目次

  1. モチベーションが下がるときは?環境は?
  2. 「リスペクティング行動」とは何か?
  3. これからの時代と、リスペクティング行動
  4. 「全員日報」で、自分及びチームメンバー全員の成長に貢献する
  5. 「期待役割」で、適切な目標設定と適切な評価をする
  6. 研修に関するお問い合わせ


モチベーションが下がるときは?環境は?

自身がモチベーションが下がる環境や時はどんなものでしょうか?

  • リスペクトをしてもらっていないとき
  • 知らないところで物事が決まっていた李、蚊帳の外だと感じたとき
  • 自分の考えを否定されたとき
  • いきなり仕事の指令がきたとき

などなど、様々な事象が上げられるのではないでしょうか。


「リスペクティング行動」とは何か?

モチベーションが上がり、エンゲージメントが高まる状態を創り出すには、どうしたら良いのでしょうか。
リスペクティング行動とは…

メンバーの「強み」「特性」「価値観」「事情」などを認め合い、期待し合う言動や振る舞いおよびそれらを促進する環境づくり。

なぜ、「リスペクティング行動」が重要なのでしょうか。
それは「経営効果」や「事業成長」に欠かせないからです。

「正しく(なれ合い褒め合い、おだて合いではなく)認め合い、期待しあうチームは、信頼関係のもとに”高いパフォーマンスを発揮”することができる。」

ここが、リスペクティング行動を重要視したい理由です。
具体的に、どんな組織課題に対応し、事業成長につながるといえるのでしょうか。
例えば、「多様性」という軸です。

  • 若手とベテランの意思疎通が難しい
  • リモートワークが進み、生産性を落とす人が出ている

また、「関係性」という軸でも有用です。

  • 上司・部下の1on1を導入したがうまく機能していない
  • メンタルヘルス関連の相談が増えている

「人材育成」という軸でも考えてみましょう。

  • モチベーションの低下や主体性の薄い人が増えた
  • 今までのやり方では若手を育成できない

「リスペクティング行動」は、このような課題に対応していくことができます。

これからの時代と、リスペクティング行動

「これをしておけば、人材が育つ、売上が伸びる」
社内、部内、チーム内に、成功のロールモデルや答えがある時代は終わりを迎えました。
これからは、コラボレーション(協業・共創)による課題解決や価値創造が求められる時代。
その時代において、必須の個人スキル&組織スキルがリスペクティング行動です。
相互リスペクトがある状態は、組織の必要条件として重要視されていくでしょう。

リスペクティング行動の3つの要素。

  1. 相手に関心をもつ
  2. 良いところを見つける
  3. 人として接する・認める

ビジネスシーンだけではなく、仕事をしていく上で、基本の大切な要素です。
誰もが「結果承認欲求」「行動(プロセス)承認欲求」「存在承認欲求」を持っています。
チームメンバーや部下が、どんなプロセスを経て、結果につながったのか。そして、その結果を通じて、組織としてどんな経験を得られたのか。まずはそこに関心をもっていくということが大切です。

「全員日報」で、自分及びチームメンバー全員の成長に貢献する

株式会社NOKIOOでは、リスペクティング行動を軸にした組織での取り組みが実践されています。
1つ目は、よくご質問や相談を受ける「全員日報」です。
「日報」については、実施をしているチーム、部署、企業は多いのではないでしょうか。
「全員日報」がなぜ、リスペクティング行動につながるのかというと、日報を業務の実施事項共有の機会だけでなく、記載者本人は内省として、閲覧者(弊社の場合は社員全員)はフィードバックやナレッジ共有の機会として活用することができるためです。

例えば、あるセミナーにゲストとしてに参加した社員Uさんの、ある日の日報です。
「考えながら要点を端的にしゃべるのがものすごく苦手なのですが、どうやったらうまくしゃべれるのか…」
という振り返りが掲載されていました。
それに対し、上司Oさんから、
「昨日はありがとう!伝わってたし、企画者の意図することを発信してくれてたから大丈夫!!」
という書き込みや、社員Kさんからは、
「私もめっちゃ苦手なので(あ、苦手って言っちゃだめなんだ。自分の脳が聞いているから余計苦手意識が高まるそう)、ちょっとのことでも必ずカンペを準備します」
といった実体験やアイデアの書き込みがありました。

日報はアウトプットの場であり、その場は心理的安全性を担保している…という仕組みで実施をしています。
<自分及びチームメンバー全員の成長に貢献する>という前提のもと活用することで、リスペクティング行動につながるわけです。

「期待役割」で、適切な目標設定と適切な評価をする

「期待役割」とは、組織やチームから期待される役割のことを言います。

期待役割の定義

期待役割が明確になることによって、上司は適切な目標設定ができ、適切なコミュニケーションを取ることができるようになります。それらを通じて、適切な評価が可能です。
社員にとってはどんな成果を上げればよいか明確になるため、自主性が発揮されたり、生産性の向上に繋がります。
最近話題のジョブディスクリプションに通じる考え方とも言えますね。

とはいえ、チームや組織としていきなり「期待役割」を言語化し、設定し、運用プロセスにもっていくことは難しい場合もあるかと思います。そういった場合は「カジュアル期待役割」から始めることをおすすめしています。

Aさん:業務が正確で丁寧!チーム全体の業務品質向上の力になって。
Bさん:いつもムードメーカー。チーム内の空気が重いときこそ、雰囲気を明るくしてね。
Cさん:ロジカルシンキングが得意。イシュー設定がとても上手だから、会議が迷走したらぜひ声を上げて。

パーソナルな強みにフォーカスして、カジュアル期待役割を提示するのはいかがでしょうか。

管理職だけに部下の育成やラインケアを任せがちですが、それは間違いで、メンバーみんなが相互に関心を持つことが大切です。今回は、「リスペクティング行動」から、チームで成果を上げる仕組みづくりを紹介しました。

研修に関するお問い合わせ

株式会社NOKIOO法人研修サービスWebサイトにて、資料ダウンロードやお問い合わせがいただけます。

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