[人材育成研修紹介セミナー]組織で進める女性活躍推進

トピック&テーマ

2021年7月7日、NOKIOOはオンラインにて「人材育成研修紹介セミナー 組織で進める女性活躍推進」を開催しました。6月に開催をし好評を博した「90分腹落ちセミナー 組織が本気で取り組みたくなる女性活躍」から、マネジメントや組織の運営スタイルをどう変えるか、ダイバーシティ推進をどう考えるかというテーマにフォーカスし、具体的な研修テーマをご紹介いたします。

目次

  1. なぜ今ダイバーシティ推進なのか
  2. 最終的に目指し、かつ実現したいことは何か
  3. ダイバーシティ推進が進まない要因分析
  4. NOKIOOの人材育成研修でのアプローチ
  5. まとめ
  6. 研修に関するお問い合わせ
  7. NOKIOOの研修プログラムをより詳しく知りたい方へ

なぜ今ダイバーシティ推進なのか

小田木朝子(以下、小田木):なぜ今、ダイバーシティ推進なのか。

なぜD&I推進?
出典:『バリューサイクル・マネジメント』(技術評論社)


その背景にどういった環境や、その環境からどんな組織のテーマ要請があるのかというところです。
一言で言うと今私たちの組織、そして会社が置かれている事業環境の変化がとても速く、そして組織の中に答えがなくて過去の自分たちのやり方の中にも答えがない中で、これからも組織は発展させていかなければいけない。これが私たちが置かれている環境だと考えております。

その中で、

  • マネジメントスタイルやマネジメントの定義をアップデートして行きましょう
  • 多様な人材が活躍する組織の中で、成果の出せる人材の要件定義をアップデートしていきましょう
  • 多様な人材が活躍できる環境風土、そして仕組みを作っていきましょう

こういった組織のマネージメントを、この図にあるように統制型・ピラミッド型中心のマネジメントスタイルから、オープン型のマネジメントスタイルに変える必要がでてきました。多様な人材が高度に連携しながら、今までの過去のやり方にも組織の中にもない答えを編集しながら、問題解決にあたっていく。その中で成果を最大化していく。 こういったマネージメントのやり方や組織の運営スタイルが求められている中で、ダイバーシティ推進をどのように考えるか、というの入り口にさせていただきました。

最終的に目指し、かつ実現したいことは何か

小田木:そして一枚で表すとこんな表現をさせていただきました。

D&I推進により、目指す組織成長の世界観

多様な人材活躍によってどういった組織成長を目指していきたいのか。この表では、最終的に目指し、かつ実現したいのは表の一番右側の列になります。最終的に目指す成果は、組織の中にも過去のやり方にも答えがなく、変化が早い時代でビジネスモデル・組織のバリューの発揮の仕方をアップデートしていく。これが最終的な目標となります。

ここに向かうために左側に書いてある内容が右に向かうのを、足を引っ張っるような課題を解決しながら、多様な人材活躍を推し進めていきたいんですよね。こういったメッセージで左側の職場の問題を書かせて頂いております。
一つ一つ読み上げませんが、今まではこれで良かったけれども、今後最終的な目標に向かうにあたって、少し課題になるような職場のテーマに対して、多様な人材活躍及びそこに向かうための人材育成として何をテーマにしていけばいいかというのを真ん中に書かせて頂きました。
これを、ダイバーシティ推進の一つのキーワードにしながら人材育成を進めていきましょうというのが、私たちが前提に置いている考え方になります。

ダイバーシティ推進が進まない要因分析

小田木:そして今回のテーマ「女性活躍推進」について、まず要因分析を私たちはこのような表現をしながら企業様と対話をすることから始めています。

女性活躍が進まない要因分析

今日ご参加頂いている皆様は、業界も業種も背が割れますし、その中で抱えている課題も違うと思います。ただ、多様な人材が活躍していく、即ち、今日のテーマ 「女性活躍推進」を推し進めていくという中で、色んな超えなければいけない課題があります。私たちのこの要因分析マップでお伝えしたいことは、「職場にあるいろんな課題って実は要因同士が絡み合って発生していますよね」ということです。

そのため「女性活躍推進」についても、特定の誰かに課題があるとか、特定の何かが悪いといった考え方ではなく、当事者・管理職・組織、それぞれにどういった課題があって、みんな変わっていかなきゃいけないよねという中で、この絡み合っている要因を理解し、この事象の場合は特にどの課題から解決していきたいのか、どの課題に着目をすると最も取り組みの成果が上がるのか、ここから一緒に考えていきましょう。

前回のセミナーではこの要因マップを使いながら、いくつかの課題にフォーカスをしてその取り組み方もしくは課題の見方というのを共有させていただきました。 まとめると「女性活躍推進」において、女性が活躍するとはどういったイメージなのか、これを明らかにしていきましょう。

時間当たりの生産性高く仕事をし、
事業や組織の中で中心的役割を果たすこと

仕事や職場に愛着をもって取り組み、
仕事を通じて成長できること

NOKIOOでは、これを女性活躍の定義としています。お気づきだと思いますが、主語を入れ替えてもきちんと意味が通るような活躍の定義をした上で、そこに向けて何から取り組んでいくのか、どういった人材育成を形にしていくかを一緒に考えていきます。

セミナーでも女性活躍を組織全体で進めるための着眼点として、この三つを挙げさせていただきました。

  • マネジメントスタイルやマネジメントの定義をアップデートして行きましょう
  • 多様な人材が活躍する組織の中で、成果の出せる人材の要件定義をアップデートしていきましょう
  • 多様な人材が活躍できる環境風土、そして仕組みを作っていきましょう

NOKIOOの人材育成研修でのアプローチ

小田木:では、具体的なプログラム紹介に入らせていただきたいと思います。 本セミナーでお伝えする研修プログラムは、「誰に向けた研修なのか」「どんな課題のための研修なのか」「テーマをどこに置くか」に重点をおいて、説明いたします。

人材育成プログラム(1)
「部下のパフォーマンスを最大限引き出す ”役割マネジメント” 研修」

期待役割ワークショップ

期待役割とは、組織やチームから期待される役割のこと。
メンバー1人1人が担う役割・行動・振る舞い、またその達成レベルを言語化したもののことです。
チームで成果を最大化し、メンバーの自律的に成長を促すために、この期待役割を明確に設計し、部下との1on1を通じて活用する考え方と手法を習得するためのプログラムです。

対象者設定

管理職層(上司/マネージャ)

管理職層(多様な人材活躍の推進者)の課題設定

D&I推進の役割固定概念に囚われることなく、メンバーの経験とスキルを最大限発揮できるアサインと評価、業務プロセスの改善により、メンバーが成果に集中できる関係性と仕組みを築き、チームの成果を最大化できる。
期待行動・働く時間や雇用形態に関わらず、メンバーに適切な役割設定と評価ができ、個々のパフォーマンスを最大化するマネジメントが実践できる。
・個人の頑張りに依存せず、適切な業務プロセスとチーム運営の仕組みで、多様な人材が活躍できる環境づくりをしている
生じがちなギャップ【課題】△特定の個人(できる部下/長く働ける部下)に依存したチーム運営をしてしまう
△出産等を経験した部下に過剰な配慮をし、適切な育成やアサインができない
△育成方法、動機付け方法が古い

テーマ選定

メインテーマ仕事定義が固定的、役割定義があいまい


人材育成プログラム(2)
「助け合いながら成果をチーム最大化する ”ヘルプシーキング行動” 研修」

ヘルプシーキング行動力

多様な人材が働く職場において、不測の事態は誰にでも起こり得ます。
リスクを一人で抱え込まず、チームと信頼関係でつながり、且つ成果に貢献するために欠かせないビジネススキルが、“ヘルプシーキング行動力”です。基本となる考え方・磨き方、またそうしたチームづくりの方法を習得します。

対象者設定

管理職層(上司/マネージャ)
中堅層(現場の中核人材)
女性人材(特にライフイベントで環境変化に直面する層)

管理職層(多様な人材活躍の推進者)の課題設定

D&I推進の役割固定概念に囚われることなく、メンバーの経験とスキルを最大限発揮できるアサインと評価、業務プロセスの改善により、メンバーが成果に集中できる関係性と仕組みを築き、チームの成果を最大化できる。
期待行動・働く時間や雇用形態に関わらず、メンバーに適切な役割設定と評価ができ、個々のパフォーマンスを最大化するマネジメントが実践できる。
・個人の頑張りに依存せず、適切な業務プロセスとチーム運営の仕組みで、多様な人材が活躍できる環境づくりをしている
生じがちなギャップ【課題】△特定の個人(できる部下/長く働ける部下)に依存したチーム運営をしてしまう
△出産等を経験した部下に過剰な配慮をし、適切な育成やアサインができない
△育成方法、動機付け方法が古い

中堅層(現場の中核/管理職候補)の課題設定

D&I推進の役割マネジメント思考を持ち、チームメンバーに対する指導・サポートを手段に、チームの成果を最大化するための働きかけと実践ができる。
メンバー同士が相互信頼でつながる風土醸成に積極的に関わり、貢献できる。
期待行動・チームで業績貢献を達成するための創意工夫、メンバーを巻き込むリーダーシップを発揮している
・チームの中核メンバーとして、全体最適を考え、行動・発信・提案をしている
生じがちなギャップ【課題】△チーム成果よりも、自分の利害を優先してしまう
△自己の影響力を理解せず、他者に依存した発言や行動をしてしまう
△メンバーに関心を持ち、育成やサポートを通じてチームの成果を最大化するための視点が欠如する

女性人材の課題設定

D&I推進の役割主体的に自分のキャリアを描く意思を持ち、変化や制約に向き合いながら、働き方や成果の出し方をアップデートしていける。
一人で抱え込まず、チームの成果への貢献意欲を持ち、実践と行動ができる。
期待行動・環境要件やその変化に柔軟に向き合い、自分のキャリア形成にオーナーシップを持っている
・自身の役割を理解し、積極的にチームに貢献している
・ライフイベントや環境に対して、働きかける意思を持ち、必要な自己変化を実現している
生じがちなギャップ【課題】△自分の業務中心の狭い視野で、全体を見れない
△失敗や間違いを恐れ、保守的な考えや行動をしてしまう(上司の顔色をうかがう/自分の意見を持たない・言わない)
△自己肯定感が低く、環境依存の思考をしてしまう


人材育成プログラム(3)
「個人のライフイベントを仕事の制約にしない “復職計画キャリア・デザイン” 研修」

復職計画と上司面談ワークショップ

復職計画は、自分起点のキャリアを描き、それを組織とすり合わせながら実現する方法を、 “復職時の組織とのコミュニケーション(=上司面談) ”を実践の場として形にするものです。これからどう仕事に向き合いたいかを考えたうえで、「あなたと働きたい」と相手に言われる信頼関係を築きながら、キャリアを実現するための考え方、方法論を習得します。

対象者設定

女性人材(特にライフイベントで環境変化に直面する層)

女性人材の課題設定

D&I推進の役割主体的に自分のキャリアを描く意思を持ち、変化や制約に向き合いながら、働き方や成果の出し方をアップデートしていける。
一人で抱え込まず、チームの成果への貢献意欲を持ち、実践と行動ができる。
期待行動・環境要件やその変化に柔軟に向き合い、自分のキャリア形成にオーナーシップを持っている
・自身の役割を理解し、積極的にチームに貢献している
・ライフイベントや環境に対して、働きかける意思を持ち、必要な自己変化を実現している
生じがちなギャップ【課題】△自分の業務中心の狭い視野で、全体を見れない
△失敗や間違いを恐れ、保守的な考えや行動をしてしまう(上司の顔色をうかがう/自分の意見を持たない・言わない)
△自己肯定感が低く、環境依存の思考をしてしまう


人材育成プログラム(4)
「女性活躍推進 ”本気の強化策” 挙手制の越境学習で意欲ある人材を伸ばすー育休スクラー

育休スクラ

“女性役職者”拡大に向けた戦略的プログラム、育休スクラ法人サービス

組織と個人が力を合わせ、中核人材としての成長につなげるための教育プログラムです。
出産は、その後のキャリアの分岐点。​この分岐点を“人材育成の好機”と位置づけ、​組織と個人が力を合わせ、“中核人材としての成長”につなます。​

女性活躍社登用 KPIから考える’育休マネジメント’
女性役職者登用 KPI達成から考える“育休マネジメント”


まとめ

小田木:本日お伝えした内容は、ダイバーシティ推進を進めるためのプログラムですが、冒頭お伝えしたように、組織にとっての成果にもつながるということが大事なコンセプトになります。
NOKIOOの研修プログラムは、マネージメント力をいかに強化していくか。そしてチームで成果を上げる力を組織の中にいかにインストールして向上させていくか、最後に個人として自立的なキャリアを描く力をどのようにアップデートさせていくか、こういった切り口でご用意しております。

私たちの研修プログラムは、導入いただく企業様の対象者と課題テーマに応じてカスタマイズして提供するというステップを踏ませて頂いております。そのため「管理職向けの研修はどれですか?」という切り口ではなく、「どういったスキルを開発したいのか」というテーマの、そのまた管理職であればその課題に見合ったカスタマイズをして導入いただくという流れになります。
資料データは全てデータでダウンロードができるようになっておりますのでぜひご覧ください。

皆様、最後までありがとうございました。

株式会社NOKIOO 取締役 小田木朝子

<講師> 小田木 朝子
株式会社NOKIOO 取締役/経営学修士

ウェブマーケティングの法人営業などを経て、NOKIOO創業メンバーとして参画。教育研修事業担当役員。2011年、中小企業診断士資格取得。2013年、自身の経験を活かし女性の社会参画支援事業『ON-MOプロジェクト』を立ち上げ、会員6,000名を超えるネットワークを育成。2016年12月『一般社団法人 育勉普及協会』を設立。2020年、オンライン教育サービス『育休スクラ』を立ち上げ、経験学習による人材開発・オンラインを活用したキャリア開発とアクティブラーニングを法人・個人向けに提供。グロービス経営大学院修了。
著書「人生の武器を手に入れよう!働く私たちの育休戦略」。
●音声メディアVOICYで「今日のワタシに効く両立サプリ」配信中 https://voicy.jp/channel/1240
●アクティブ・ブック・ダイアローグ®認定ファシリテーター


研修に関するお問い合わせ

株式会社NOKIOO法人研修サービスWebサイトにて、資料ダウンロードやお問い合わせがいただけます。


本日ご紹介の研修プログラム

期待役割ワークショップ

期待役割ワークショップ
~役割デザインと対話でチームの成果を最大にする~​

期待役割を設計できるプロセス・考え方を実践的に学び、且つ上司や部下と対話できるレベルを目指すプログラムです。​


ヘルプシーキング行動力

ヘルプシーキング行動力​
~助け合いながら成果を上げるチームづくり~​

仕事を一人で抱え込まず、適切な情報共有と”ヘルプを求める行動”により、「チームでの成果を最大化する」ために欠かせないビジネス・スキルを身に着けます。


復職計画と上司面談ワークショップ

復職計画と上司面談ワークショップ
~復職後のキャリアを描き、上司を巻き込むスキル~​

育休前、もしくは育休中(復職前)に復職計画と期待役割についてアウトプットする手法を習得します。そのうえで、上司面談のための要諦を抑え、実際の対話の場を実現することを目指します。​


育休スクラ

育休スクラ​

“女性役職者”拡大に向けた戦略的プログラム。組織と個人が力を合わせ、中核人材としての成長につなげるための教育プログラムです。


NOKIOOの研修プログラムをより詳しく知りたい方へ

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女性管理職比率目標を達成するための本当に効くアクションプラン​

女性管理職比率の目標を掲げる企業が増える中、具体的なアクションプランをどんな風に作ればいいか分からず、困っていませんか。
どんなKPIを設定すればいいのか。どのように女性管理職の母集団形成をしていけばいいのか。人事担当者向けに、女性の管理職登用を進めるためのKPI設計手法、女性管理職母集団を形成するためのアプローチ、KPIを達成する上で陥りがちなトラップと対策をお話しします。

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